西からの便り


ポルトガルからこんにちは。

今週からポルトという街へやってきました。
12月まで、という条件つきのお引っ越しです。
まぁ、その後も自由なのですが。
自由の中にも区切りは必要、とひしひしと感じる今日です。


こちらへ来てはやくも3ヶ月が経ち、
まだまだアジアを恋しく、インドネシアについては愛おしくさえ思えて
しくしくしたり、ヨシと気合いを入れてみたり、
心の中は忙しい毎日です。

久しぶりの、四季のある国での生活。
今週末は寒波がやってきたかのような、いきなり真冬のような寒さでした。

日々、とにかく歩く。
知らなかった街を、知ってるものにしたいがための、
方向音痴だからこその、歩く、歩く。

あぁここ昨日通ったな、の繰り返しで
自分の頭の中に地図が出来上がってゆきます。

とくにポルトは、ポルトガル人でさえも覚えづらい街のつくりのようです。
観光客がガンと増えたので表通りは賑わっていますが、
裏道に入ると薄暗く、文字通り灰色の町並みが残り、
きっと百年以上前に建てられた高さも同じ家々は、
お互いの窓に日が射すのを邪魔しあっています。
ヨーロッパの中でも日照時間がとても長いとされるポルトガルだけれど、
このような家に住んだら元も子もないな、という具合。


なかなか目に見えて職人さんや素材屋さんが身近にないので、
日々インドネシアの、ジョグジャの風景が恋しいのですが、
きっと縁がつながってふとしたタイミングで繋がっていくだろう、
と 期待しすぎず過ごします。

ポルトで1週間ほど歩いてみて、おもしろいものもあります。
がらくたのラインぎりぎりのアンティークショップや
リサイクルショップが多く見られます。

ものすごいクオリティの盆栽を売っているおじさんのお店も
通りがかったりしました。苔玉専門のおじさんもいるようです。

ダウンタウンの新しいお店の開店準備をしているその裏通りは
まだまだ廃墟のような建物も多く 発展途上をしっかりと感じます。

ポルトガル料理は素朴の極みだったりします。
昔からずっと牛丼と、そばと、焼き魚定食を売っている食堂が
たくさんあるみたいなかんじです。
コーヒーとビールは破格の100-150円で飲めます。

中心街でコンセプトを持って素敵な店構えをしている
雑貨屋さんや飲食店は、だいたいが観光客向けに見えます。

ローカルの人たちには、手の出ない価格ということもあるけれど、
ローカルの人たちの、ニーズもいまいち掴めないというのもひとつ。
まだまだ、どん欲にモノを求めない気質なのかなぁと思ったり。
今まさに、変化の時がきていて、でもみんなわりとのんびりで、
外から入ってくるものと、この地で暮らす人たちとのギャップを
感じられずにはいられない部分もあります。

ジョグジャで感じた、ローカル発でもりもり新しいものが
作られていく、ビリビリとした「やってやろう」という感じとは少し違う・・・
コミュニティとか、仲間内とかのパワーってすごいんだなと改めて。


でも、そんなポルトガルだからこそ
「こんなのあるんだけど?」と自分で提案していくのは楽しそう。
まだ、ないものが、たくさんある。
もしかしたら、ある分野では、
インドネシアより日本よりもっと、ないものが多いと言える。


何か自分からやってみることが、この国を楽しむ方法かなと感じている次第です。


さてわたしができるアウトプットって何だっけ。
来週は、頭の中身を掘り起こす時間になりそうです。



photo: satria parabawa
model: riko







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