ナパスが生まれる町のこと


わたしがインドネシア・ジャワ島にある古都「ジョグジャカルタ」に渡ったのは2015年の2月。
通称“ジョグジャ”と呼ばれるアートと工芸、学生の街。世界遺産である遺跡や王宮があります。
かれこれ日本と行き来をし、ジョグジャをベースに暮らして丸2年。

実は、はじめからブランドを立ち上げるために渡ったのではなく、
最初の一年はインドネシア語を学ぼうということで滞在していました。

友達も知り合いも、一人もいない街に来て、言葉もまだおぼつかず、
最初の一ヶ月間は雨季で降り続く雨を見ながら、
下宿の一人部屋でホームシックに耐える日々だったのは ここだけの話です。

もちろん、バティックという素敵な染めものがあることは知っていましたが、
一年目はインドネシアでの生活に慣れることに精一杯で、
たまに工房を訪ねては、製作過程を見せてもらったり、藍染めを試してみたり、でした。

一年の留学が終わり、日本へ帰国・・・
なんだか、まだまだ後ろ髪を引かれている。
なんだか、向こうでやることが、まだまだたくさーん、残っている気がする。

そんな直感のもと、あと一年、とインドネシアへ戻ることになるのでした。

そこからは、一年目に叩き込んだインドネシア語を味方にし、工房や職人を訪ねる日々。
早々に下宿も出て、近くの芸術大学に通う若きアーティストのみんなとシェアハウスで暮らしました。
街にこれほどアートや工芸が根付いていること、生活に最低限必要なお金が比較的少ないことも助けになっているのか、ジョグジャの若い友人たちは「やってみる」「作ってみる」ことにとっても前向きです。
わたしが、こんなことしてみたいな~でもな~これは仕事になるのかな~生活していけないよな~でもこんなアイディアがあるんだよな~ と、うじうじしていると、みんなにこう言われます
「やってみればいいじゃん!」「とりあえず作ってみたら!」「職人(または作家)を紹介しようか?」と。

こんな環境で暮らすうち、みんなの良い楽観具合に引っ張られ、わたしも“やってみる”ことにしたのです。

こうして、なんとも自然な流れで生まれたのがstudio napas.です。
作ってみたいものがある。じゃあ、やってみよう。からはじまる。

だから、まだまだ量をたくさん作ったり、お店を作ったりなんて、遠くにある話ですが、
作ってみたい、から生まれたものを、同じ感性で“いいね”と受け取ってくれる方がいると、
励みになり、次につながっていくような気がします。

あ・・・ジョグジャという街を紹介するつもりが、うまくできなかった。笑
でも、こんな感じの街です。みんなが当たり前に、何かを作って発表している街。
それだけで、とても大きな刺激を受けます。
もちろん、旅で訪れてもその雰囲気を楽しめる地です。


ジョグジャについては、話が尽きませんね。
トゥービーコンティニュー、ということで。


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次のインドネシア渡航(6/20)まで、試験的にオンラインショップをオープンしています。
ひとつひとつ作られたアクセサリーたちをご覧いただけます。








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