ありがとうばかりの最近


春がやってきましたね。
ポルトの冬は肩すかしをくらったように暖かかったので、
青森のような「春だァァアアア〜!」という感じはありませんが
空気の質感が変わったのか、やはり浮かれ気味のヘンナ人をよく道端で見かけます。


ひょんなことからやってきたポルトガルの暮らし、
やっと慣れてきた最近は「ありがたい」気持ちで心が満たされています。
前半戦は色々苦戦もしたけれど、今や人種を問わずほっこりできる、
そしてインスピレーションや現実的なアドバイスをくれる友人たちと出会い、
この地に着いた日から全部ひっくるめて不思議な満足感です。

みんながふわっと、でもしっかり、
どこから来て一体何をしてるかよくわからないこの私にも、
ガバッと手を広げて受け止めてくれたようで、
何よりみんなの生活の豊かさと(お金ではない)余裕によって、
ゆるくとも心から受け入れてくれている、そして
「やりやすい方法で試してみればいいよ」と背中を押してくれる、

そのおかげで先週くらいから、
「生き急ぐ」ことをしなくなって「人よりのろのろ運転」で
たまに「道を外れる」「遠回り大好き」な自分のことも
う〜ん悪くないかも!嫌いじゃないぞ!と
抱きしめ返してあげられるようになってきました。

素晴らしい人たちと環境に囲まれると、自分もこんなに変わるんだっていう
宇宙的とも言えるレベルの変化を感じてます。

日本への(一時?)帰国も近づいてきて、やっぱりこういう感覚って
その場でその瞬間で、その環境の中で少し甘えながらモノにしていくべきなので、
たくさんたくさんありがとうと思いながら自由を楽しみたいと思います。
ここでもらった自由は、創作にもおおーきな影響を与えてくれ、
今までなかった素材、色、形・・・商品としてだけでない、オブジェのようなものまで、
心から面白いなぁと思うものを作る機会にもなっています。

こんなん作って欲しい人いるんじゃろか?
値段もつけられないな?
どこの国で作ったかも、もはや混ぜこぜだな?というものが出来上がっています・・・

5月の、岩木山の麓の「津軽森」で一年の旅の成果を少しでも
お披露目できる予定なので、気にしてくださっている方はお楽しみにどうぞ。



それはそうと、先日はスペイン国境近くのポデンセという田舎の村へ行ってきました。
カーニバルの時期におこなわれる、伝統的なお祭りを見に行ったのです。
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山岳地帯に古くから伝わる悪霊を追い払う伝統行事. 
ポルトガル北東部の山岳地帯トラス・オス・モンテス地方には、
紀元前にさかのぼる異教崇拝や豊饒の儀式に影響を受けた伝統行事が残っています。
参加者たちは色鮮やかな衣装「カレトス」に身を包み、
走ったり叫んだりしながら未婚女性を中心に人々を怖がらせてまわります。 
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ポルトガル版、なまはげみたいなものでしょうか。
最後には、大きいハリボテの悪魔を燃やして悪霊退散!!!という4日間のお祭り。










何より、オール・ハンド・メイドの衣装が素晴らしすぎて。
ラスタカラーに見える三色構成は、ポルトガルの国旗カラーということです。

お面の表情も、色々あって見応えがあります。

それに、小さな小さな村なので明らかに過疎化していて、
悪魔の衣装の中身は中年のおじさんかしょうがなくやっている子供が多め(笑)
その子供たちの雰囲気がとても可愛くて、親に連れられて泣きながら地元弘前のねぷたを引いている子供たちを思い出します。






ただこの伝統行事、国内外で密かに話題になっていて、
開催中の4日間は村をあげてのお祭り騒ぎ。
この期間だけは自由にものを売ったりレストランを開いて良い(住人曰く?)そうで、
明らかに普段使っていないであろう倉庫の中に即席でバーを作ったり、
リサイクルのベンチなどを設置した期間限定レストランが登場しています。
息子世代も、里帰りしてお手伝いしている様子もうかがえる。
村人たちのクリエイティビティを垣間見る瞬間です。







あいにくのお天気だったけど、観光客が増える一方のポルトガルの都市とは違う
ディープなところを見られたので楽しかったです。


写真から伝わると、いいな



ありがとう ありがとうポルトガル!











photography: teruri ringo yamawaki
captured with: pantax espio / kodak 35mm 200






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